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低栄養とは|高齢者に起こりやすい症状と予防・対策方法を紹介

2021.6.15

高齢になって食事の量が減っていたり、栄養価の高いものを摂取していなかったりすると、低栄養のリスクがあります。低栄養の状態では健康を維持するのが難しく、筋力や運動能力、あるいは免疫力の低下などを引き起こします。高齢者で栄養状態に不安がある方に向けて、低栄養のリスクや症状、予防のための対策などを紹介していきます。

低栄養とは

低栄養とは、食事量の減少や食事内容の偏りなどの理由から栄養状態が悪くなり、体を動かすために必要なエネルギーの摂取量やタンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素が慢性的に不足している状態をいいます。低栄養の状態が続くことで、健康な状態を維持することが難しくなります。

低栄養になることのリスク

高齢者が低栄養になると、体を動かすのに必要なエネルギーや、筋肉や骨などを作るタンパク質が足りない状態のため、死亡するリスクが高まります。また、筋肉量が落ちて活動量が減ってしまうことによって、さらに食事量が落ちてしまうと、さらに筋肉量も活動量も落ちるという悪循環を招き、寝たきりになってしまう可能性があります。

低栄養の高齢者の割合は意外と高く、厚生労働省が2019年に実施した「令和元年国民健康・栄養調査」によると、65歳以上の高齢者でBMI20以下の低栄養傾向の人の割合は全体で16.8%、男性は12.4%、女性は20.7%です。高齢者の女性は約5人に一人が低栄養ということになります。

また、BMI20以下の低栄養傾向の人の割合を年齢層別に見ていくと、特に男性は年齢が上がるにつれて増加する傾向があります。85歳以上では男性の17.2%、女性は27.9%も占めています。

出典:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」

厚生労働省でも、2013年度から10年間の「健康日本21(第二次)」において、「低栄養傾向の高齢者の割合の増加の抑制」を目標に設定していることからも、低栄養の改善は高齢者の健康維持のために重視するべきことといえます。

低栄養による症状


低栄養に状態に陥ると、身体への影響からさまざまな症状が見られます。具体的な症状について、次の3点から紹介していきます。

低栄養による具体的な症状
  • ・筋力・運動能力の低下
  • ・免疫力の低下
  • ・低血糖による意識障害

低栄養によって筋力が低下することで運動能力が衰えると、転倒する原因となり、骨折をして寝たきりになってしまうこともあります。また、ビタミンAやビタミンCが不足することで、免疫力低下によって感染症にかかりやすくなります。ご飯やパンなどの炭水化物の摂取量が減ると、低血糖による意識障害を招く恐れがあります。

■筋力・運動能力の低下

高齢者は若い頃よりも筋肉が減少していますが、筋肉の中にはタンパク質が蓄えられています。低栄養によって体に必要なタンパク質が不足すると、筋肉の中のタンパク質が使われることで、筋肉量が減少して筋力が低下します。すると、運動能力が低下するため、転倒の原因になります。転倒は捻挫や打撲、骨折といったケガにつながり、中でも骨折は寝たきりの要因にもなり兼ねません。

また、口や喉の筋肉が衰えると、飲食物や唾液が気官に入りやすくなり、咳をする力も弱まって異物を吐き出しにくくなってしまうことからも、誤嚥性肺炎になるリスクが高まります。

さらに低栄養によって体力が落ちることから、疲れやすくなってしまうため、活動量が減ってしまい、ますます、食事量の減少や運動能力の低下を招いてしまいます。外出が億劫になることで、社会とのつながりが途絶えてしまいやすくなることも懸念される点です。

■免疫力の低下

ビタミンAは目や皮膚、粘膜を健康な状態に保つことや、抵抗力を強める働きがある栄養素で、レバーやうなぎ、チーズ、バター、卵、緑黄色野菜などに多く含まれています。ビタミンCは皮膚、粘膜を健康な状態に保つことや病気などのストレスへの抵抗力を高める働きがあり、果物や野菜、芋などに多く含まれる栄養素です。ビタミンAやビタミンCの摂取量が減少することで、免疫力が低下すると、風邪や肺炎、感染症などにかかりやすくなります。

■低血糖による意識障害

米やパン、麺類といった炭水化物の摂取量が減ってしまうと、血液中のブドウ糖の濃度を示す血糖値が低くなる、低血糖が引き起こされることがあります。低血糖によってだるさや冷や汗、動悸、めまい、集中力の低下といった症状が見られるほか、重度の場合は意識障害やけいれんなどが起こります。

特に、糖尿病の治療中の人は食事量が少ないときや食事のタイミングが遅れたときに、低血糖になりやすいため、注意が必要です。

高齢者が低栄養になる原因

高齢者が低栄養になるのは、さまざまな原因が関係しています。低栄養になる主な原因として、次のものが挙げられます。

    ・身体的要因
  • 加齢によって視覚や嗅覚、味覚などの感覚機能が低下すると、食欲が減少し、食事量が減ります。また、食べ物をかむ力や飲み込む力が弱くなったり、歯が悪かったりすることも、食べる意欲が減退する要因です。消化機能の低下によって下痢や便秘になりやすいことや、あるいは生活習慣病などの病気の影響から、食事量の減少につながることがあります。
  • ・環境的要因
  • 子どもの独立や配偶者との死別などによって一人暮らしになって孤食化すると、これまで料理をしていた人が自分だけのために作るのが億劫になったり、自炊が苦手な人は買って済ませたりするようになります。一人での食事では張り合いがないことからも、栄養バランスが偏ったり、食事の回数が減ったりするケースが見られます。
    あるいは経済的に困窮していて、食事の回数や量を制限しているケースもあります。
  • ・精神的な要因
  • 定年退職や子どもの独立、あるいは配偶者やペットとの死別によって、生活に張り合いがなくなったり、うつ状態になったりすることで、食べる意欲が失われてしまうこともあります。

低栄養であることを判断する基準



低栄養の状態に該当するかは、さまざまな検査の結果や食事の状態などから総合的に判断されます。食事の状態でポイントになるのは、食事量の減少や偏食があるかといった点です。低栄養状態を判断するために用いられる指標は次の三つがあります。

低栄養状態を判断するために用いられる指標
  • ・BMI
  • ・体重減少率
  • ・血清アルブミン値
参照:厚生労働省【2.介護予防マニュアル(改訂版)資料について】第4章 栄養改善マニュアル 低栄養状態の指標について

■BMI

BMIとは身長と体重から求める体格指数で、低体重や肥満の判定に用いられています。BMIの値が18.5以下が低体重とされていますが、高齢者で低栄養のリスクがあると判断される基準はBMIが20以下です。

BMIは以下の計算式で算出します。

BMIの計算式 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

BMIは体重を身長で2回割って算出しますが、身長はcmではなくmで割るという点に注意が必要です。また、高齢者は加齢とともに身長が縮んでいることがあるため、現在の身長から算出しましょう。

<計算例:身長160cm、体重47kg>
47÷1.6÷1.6=18. 359…

この場合BMIは18.4のため、低栄養のリスクがあると判断される値です。

■体重減少率

体重減少率は、通常の体重に対して現在の体重が減少した割合を示すものです。

体重減少率が1カ月で3%以上5%未満、3カ月で5%以上7.5%未満、6カ月で7.5%以上10%未満の場合は、低栄養の中リスクとされています。この数値よりも体重減少率が高い場合は、低栄養の高リスクとされる値です。

また、6カ月以内に体重が3%以上減少した人や、6カ月で体重が2~3㎏程度減少した人は注意が必要です。

体重減少率は以下の計算式で算出します。

体重減少率の計算式 体重減少率=(通常の体重-現在の体重)÷通常の体重×100

<計算例:3カ月前の通常の体重60kg、現在の体重56kg>
(60―56)÷60×100=6.666‥‥

この場合の体重減少率は約6.7%で、低栄養の中リスクとされる状態です。

■血清アルブミン値

血清アルブミンとは、血液中に含まれる主要なタンパク質で、血液中のタンパク質の約6割を占めています。血清アルブミンは栄養や代謝物質を運ぶほか、浸透圧を調整する役割も持っています。

血清アルブミン値はセルフチェックができず、調べるには医療機関での血液検査が必要です。

血清アルブミン値の正常値は4.0g/dl以上で3.8g/dl以下は低栄養のリスクがある状態で、3.5g/dl以下はさらに注意が必要とされています。ただし、高熱や何かしらの炎症を起こしているときなど、ほかの疾病でも血清アルブミン値が低下することがあるため、医師の診断を仰ぎましょう。

家庭で気付くためのチェック項目

低栄養の状態に気づかずにいると、健康状態を悪化させたり、生活の質が落ちてしまったりする可能性があります。そのために、高齢者の食事における小さな変化を見逃さないように、本人や家族が気に留めておくことが大切です。

低栄養に気付くためのチェックポイント
  • ・食欲が湧かない
  • ・朝食など食事を抜いてしまうことがある
  • ・食事を取ることが面倒に感じる
  • ・1回の食事で食べる量が減り、食事を残すことが多い
  • ・食事中の水分を入れて、1日の水分摂取量が1000mlに満たない
  • ・おにぎりやお茶づけなど主食だけの食事となることがある
  • ・肉や魚、卵などを食べていない
  • ・味覚が鈍くなったことにより、濃い味付けを好む
  • ・かむ力や飲み込む力が弱く、むせやすい
  • ・食事のときに疲れやすい
  • ・食事を作るのが億劫になった
  • ・頬がこけて目がくぼんでいたり、顔色が悪かったりするなど顔つきが変わった
  • ・握力が低下した
  • ・息切れをしやすい
  • ・「疲れた」とよく口にする
  • ・歩幅が狭く、歩く速度が遅くなった
  • ・転びやすくなった
  • ・風邪や感染症などの病気にかかりやすくなった
  • ・傷や床ずれが治りにくい

該当項目が多く、低栄養が疑われる場合はかかりつけの医療機関などに相談しましょう。

高齢者の低栄養を予防する方法

低栄養を予防するためには食事を抜くことは避けて、さまざまな食品をバランス良く食べて、体に必要な栄養素を摂取することが大切です。

糖質や脂質はエネルギーとなる栄養素です。糖質はご飯やパン、麺類などの炭水化物から摂取することができます。脂質は肉類に含まれるほか、調理に使うサラダ油やオリーブオイル、ごま油、バターなどに含まれています。タンパク質は血や肉になる栄養素。タンパク質は肉類や魚類、卵、牛乳や乳製品、大豆や豆腐、納豆などの大豆製品などに多く含まれています。また、野菜や果物、芋などに含まれるビタミンやミネラル、食物繊維を取ることで、体の調子を整えることができます。

また、かむ力や飲み込む力が衰えている場合は、細かく刻んだり、煮込んで柔らかくしたりするなど、食べやすい形状にします。食欲を増進するには、目でも楽しめるように彩りや盛り付けにも配慮しましょう。

とはいえ、毎日、栄養バランスを考えて、食べやすさも考慮して、食事を作り続けるのは大変です。また、一人暮らしや二人暮らしでは、栄養バランスを重視してさまざまな食材をそろえると、使いきれなかったり、同じものばかり食べることになったりします。

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高齢者の低栄養対策のための食事方法


低栄養が疑われる症状が見られる場合は、医療機関を受診しましょう。低栄養の状態では、これまでの食事方法では栄養を十分に取れていないと考えられるため、食事を見直すことが必要です。医師の指導のもと、食事の量や栄養バランスだけではなく、食事の時間や頻度も見直すといった対策を取ります。

低栄養の状態では効率よく栄養を取るため、1品でいくつかの栄養素を取れたり、高タンパクで高カロリーな食品を入れたメニューにしたりするのがポイントです。特にエネルギーになる炭水化物とタンパク質を摂取することが大切です。例えば、おかゆに卵やちりめんじゃこを加えれば、炭水化物とタンパク質が摂取できます。また、炊き込みご飯は、鶏肉や油揚げ、人参、しいたけを入れるなど、さまざまな食品を盛り込みやすいメニューです。味噌汁には、豆腐や細かく刻んだ野菜などの具材を入れるようにします。また、柔らかく煮込んだり、とろみを付けたりするなど、かむ力や飲み込む力に合わせた形状にすることも大切です。

少量の食事しか取れない場合には、プロテインパウダーを料理に加えたり、栄養補給ゼリーやビタミン剤で足りない栄養を補ったりするのもおすすめです。また、今の食事の時間におなかがあまり空かないようであれば、食べやすい時間に食事の時間をずらすという方法もあります。1回に多くの量を食べられない場合は、食事回数を増やすことも検討しましょう。

まとめ

高齢者の低栄養はかむ力や飲み込む力が弱いといった身体的な要因や、一人暮らしで料理を作る気力がないなどの環境的要因など、さまざまな原因によります。毎日、栄養バランスの取れた食事を取ることが大切ですが、手作りするには手間がかかります。高齢者向けの宅配食事サービスなどを上手に活用して、無理なく健康的な食生活を維持することが大切です。

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■記事作成・監修 シニアのあんしん相談室
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記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)
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