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要介護5の状態とは|介護にかかる費用や受けられるサービス内容などを解説

2021.12.2

要介護5の状態とは|介護にかかる費用や受けられるサービス内容などを解説 「要介護5」とは、要支援・要介護度の中で最も重い状態のことです。要介護5では、日常生活における全ての行為に関して介護が必要となりますが、在宅介護をすることは可能なのでしょうか。要介護5の判定基準や状態を説明した上で、利用できる介護サービスや費用について、例を挙げながら解説します。

要介護5とは

「要介護5」とは、要介護認定の「要支援1・2」と「要介護1~5」からなる要介護状態等区分において、最も重度な状態のことです。要介護認定は、介護保険による介護サービスを利用するに当たって必要なものであり、介護の必要性の度合いが判定されます。要介護認定の申請の方法や判定の基準などに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】要介護認定とは|要支援との違いなどの基本知識から申請方法や更新について解説

要介護5の判定基準

要介護認定の審査には、「一次判定」と「二次判定」があり、一次判定に用いられるのが要介護認定等基準時間です。要介護認定等基準時間は、介護の手間を示す「ものさし」であり、本人や家族への訪問調査と主治医の意見書を基に、コンピューターにより介護にかかる手間を想定して算出するものです。要介護5の要介護認定等基準時間は、「110分以上」とされています。二次判定では、学識経験者で構成される介護認定審査会によって、要介護認定等基準時間や主治医の意見書を基に審査判定が行われます。

要介護5の状態

要介護5は、立ち上がって歩くことができず、一日のほとんどの時間を寝たきりで過ごし、寝返りなどの体位変換にも介助を必要とする状態です。

要介護5では、食事、排せつ、入浴、着替えなど、日常生活において全面的な介助が必要です。嚥下機能の低下によって、飲食物をスムーズにのみ込めないケースも目立ち、流動食あるいは経管栄養を利用するケースもあります。また、認知機能の面においては、理解力の低下から意思疎通ができない状態となっているケースがほとんどです。

要介護5で寝たきりの状態では、褥瘡(床擦れ)が生じるリスクがあり、定期的に体位変換が必要なことからも、介護の負担が大きくなります。また、意思を伝えられないことから、昼夜問わずうめき声を上げることがあり、夜に家族が落ち着いて眠ることができないケースもあります。一方、認知症が進行していても、要介護5は自力で移動することが困難なため、徘徊のリスクが低くなります。

■ 要介護5と要介護4の違い

要介護5と要介護4では、どのような違いがあるのか、まとめてみました。

要介護5 要介護4
食事・排せつ・入浴・着替え全面的な介助が必要
食事を口から取るのが難しいケースもある
全面的な介助が必要
立ち上がるときや歩くとき自力で身体を動かすことがほとんどできない一部の動作は自身でできる
認知機能全般的な理解力の低下により、意思疎通がほとんど不可能全般的な理解力の低下から、意思疎通が図りにくい

日常生活において全面的に介助が必要な点については、要介護5も要介護4も同じです。ただし、大きな違いは、要介護4では多少の意思疎通が図れるのに対し、要介護5では意思疎通がほとんど不可能であるといった点です。また、要介護4では自身でできる動作が一部ありますが、要介護5では自身でできる動作がなく、基本的に寝たきりの状態となります。

■ 要介護5での在宅の介護は無理なのか

要介護5での在宅介護は「無理である」とまでは言い切れませんが、24時間体制の介護が必要なため、家族の負担が大きくなります。また、要介護5では、経管栄養や酸素療法などの医療ケアを必要とするケースが多い点も、在宅での介護が難しい理由です。実際に要介護5と認定されている人の多くが、介護施設や病院で生活しています。

要介護5で受けられる介護保険サービスと給付金

要介護認定を受けると、介護保険制度による介護給付によって、介護サービスを利用することができます。要介護5の認定を受けることで利用できるサービスや給付金について、以下の項目に分けて紹介します。

  • ・要介護5の区分限度支給額
  • ・在宅・通所サービス
  • ・施設介護サービス
  • ・福祉用具レンタル・購入

介護保険による在宅・通所サービスは、区分限度支給額の範囲内であれば、1~3割の自己負担で利用することができます。要介護5では、多くの種類の在宅・通所サービス、施設介護サービスが提供されています。また、介護保険の適用を受け、規定された品目の福祉用具のレンタル・購入も可能です。

■ 要介護5の区分限度支給額

介護保険で利用できる在宅・通所サービスなどの介護サービスは、区分限度支給額として、要介護度ごとに利用できる上限額が決められています。区分限度支給額の範囲内での利用分は、所得によって1~3割の自己負担で済みます。区分限度支給額を超えた介護サービスを利用することもできますが、超過分については全額自己負担となります。

要介護度5で、区分限度支給額の上限まで利用した場合の自己負担額の目安は、以下の通りです。

自己負担割合と金額
1割負担 3万6,217円
2割負担 7万2,434円
3割負担 10万8,651円

■ 在宅・通所サービス

要介護5で受けられる在宅・通所サービスには、以下のようなものが挙げられます。

在宅・通所サービスの種類
訪問サービス
  • ・訪問介護
  • ・訪問入浴
  • ・訪問看護
  • ・訪問リハビリテーション
  • ・夜間対応型訪問介護
  • ・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
通所サービス
  • ・通所介護(デイサービス)
  • ・通所リハビリテーション
  • ・地域密着型通所介護
  • ・療養通所介護認知症対応型通所介護
短期間の宿泊サービス
  • ・短期入所生活介護(ショートステイ)
  • ・短期入所療養介護
訪問・通所・宿泊を組み合わせるサービス
  • ・小規模多機能型居宅介護
  • ・看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

■ 施設介護サービス

要介護5で利用できる施設介護サービスについて、まとめてみました。

施設介護サービス
公的施設
  • ・特別養護老人ホーム(特養)
  • ・介護老人保健施設
  • ・介護医療院
  • ・特定施設入居者生活介護(軽費老人ホーム)
  • ・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(地域密着型特別養護老人ホーム)
民間施設
  • ・特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)
  • ・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
  • ・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

このほか、要介護5の認定を受けている人の受け入れを行っている住宅型有料老人ホームに入居し、在宅・通所サービスを利用するといった方法もあります。

【 要介護5は特養に入居できる可能性が高い 】

特別養護老人ホーム(特養)に入居できるのは、原則として、要介護3以上の認定を受けている人ですが、要介護5は優先して入居できる可能性が高いです。特別養護老人ホームへの入居に当たっては、優先度評価が行われ、要介護度も評価対象の一つとなります。また、特別養護老人ホームが介護保険報酬で「日常生活継続支援加算」の適用を受ける要件の一つとして、新規入所者の7割以上が要介護4・5という項目があるため、要介護4・5の認定を受けていると、優先的に入居できる施設が増加傾向にあります。

【 要介護5の方の施設選びのポイント 】

チューブやカテーテルによって栄養を直接送りこむ方法のうち、胃に穴を開ける方法を「胃ろう」といいます。要介護5の認定を受けている人が介護施設を探すときは、胃ろうの対応の可否を確認しておくことがポイントです。要介護5になると、嚥下機能の低下によって、口から食べ物を取ることが難しくなり、経管栄養のために胃ろうを造設することが少なくないからです。胃ろうで栄養剤の注入ができるのは、看護師、研修を受けた介護スタッフ、家族などです。また、胃ろうを使っていると、痰を吐き出せない人が多いため、痰の吸引の対応も確認しておくことが大切です。

【 施設利用時の費用 】

要介護5の認定を受けている人が介護施設を利用すると、どのくらいの費用がかかるのかについての一例は、以下の通りです。

支出 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) グループホーム
月額利用料(家賃・管理費・水道光熱費)11万円11万円 8万円
介護サービス費(1割)2万6,725円2万8,600円2万9,711円
医療費9,000円9,000円9,000円
おむつ代など2万5,000円2万5,000円2万5,000円
食費5万4,000円5万4,000円4万円
合計22万4,725円22万6,600円18万3,711円

介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームよりも、グループホームの方が費用を抑えられる傾向にあります。ただし、グループホームは、認知症のある人に限られ、医療ケアに対応していない施設が多く、要介護5での入居が難しいことも考えられます。また、介護付き有料老人ホームでは定額で施設スタッフによる介護サービスが受けられますが、住宅型有料老人ホームでは外部サービスを利用する形となり、ケアプランによって介護サービス費が高額となります。

■ 福祉用具レンタル・購入

要介護5では、介護保険の適用を受けて利用できる福祉用具のレンタル・購入の品目の全てが対象となります。福祉用具のレンタル・購入のそれぞれで利用できるものの例として、以下のようなものが挙げられます。

◎レンタルできる福祉用具の例と詳細
自動排泄処理装置(本体) ベッドに寝たままの状態で使用し、排尿や排便をセンサーで感知し、自動的に吸引、洗浄、乾燥を行う装置。要介護4・5は尿と便を吸引するタイプのレンタルが可能
認知症老人徘徊感知機器 認知症の高齢者が外部に出てしまうのを防止するために使用する離床センサー、認知症外出通報システム
車いす 自走用車いす、介助用車いす、電動車いす
移動用リフト 自力で移動するのが困難な人が対象。住宅改修を伴わずに利用できるリフト、バスリフト

◎購入できる福祉用具の例と詳細
腰掛け便座 和式便器に乗せて腰掛け式に変更するもの、洋式便器に乗せて高さを補うもの、便座から立ち上がるときの補助機能があるもの、ポータブルトイレ
自動排泄処理装置の交換部品 レシーバー、チューブ、タンクなど、要介護者や介護者が容易に交換できるもの
簡易浴槽 取水や排水の工事を伴わず、空気式、折り畳み式などで容易に移動できるもの
移動用リフトの吊り具 吊り具の部分のみ

要介護5のケアプランと費用例

実際に介護サービスを利用したときをイメージしやすいように、要介護5で受けられる介護サービスや費用についての具体的な例を、以下2つのパターンで紹介します。

  • ・在宅介護の場合
  • ・施設入居の場合

要介護5では、在宅介護でも施設入居でも、常時介護を必要とする状態であるため、多くの介護サービスの利用が必要となります。

■ 在宅介護の場合

要介護5の認定を受けている人が家族と同居して在宅介護を受ける場合のケアプランと費用の例は、以下の通りです。

サービスの種類 利用回数/月 金額/回 金額/月
訪問介護(身体介護/30分以上1時間未満)12回3,960円4万7,520円
訪問入浴4回1万2600円5万400円
訪問リハビリテーション4回3,070円1万2,280円
訪問看護(30分以上1時間未満)8回8,210円6万5,680円
通所介護(7時間以上8時間未満)8回1万1,420円9万1,360円
短期入所生活介護(1泊2日)2回1万8,320円3万3,880円
合計--30万1,120円
自己負担合計(1割)--3万112円

こちらの例は、通所介護を週2回、訪問介護などを週3回利用し、夜間や他の日は家族が介護を担いますが、負担が大きいため、ショートステイを月2回利用することでレスパイトケアをするといったプランです。

■ 施設入居の場合

要介護5の認定を受けている人が住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に入居し、外部サービスとして介護保険サービスを利用した場合のケアプランと費用の例は、以下の通りです。

サービスの種類 利用回数/月 金額/回 金額/月
訪問介護(身体介護/20分以上30分未満)72回2,500円18万円
訪問介護(生活援助/20分以上45分未満)8回1,830円1万4,640円
通所介護(7時間以上8時間未満)8回1万1,420円9万1,360円
合計--28万6,000円
自己負担合計(1割)--2万8,600円

要介護5における訪問介護は、複数回の訪問が必要となるため、区分限度支給額を超えることも考えられます。
そのため、受けたサービスの分だけ費用がかかる住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅よりも、介護保険サービスの自己負担額が毎月定額となる介護付き有料老人ホームの方が毎月の予算を立てやすくなります。

まとめ6

要介護5は、日常生活全般での介護が必要な状態であり、自身で身体を動かせないといったことから、褥瘡(床擦れ)を防止するためにも定期的な体位変換が必要です。また、在宅介護においては、要介護者との意思疎通がほとんど図れないことによる難しさもあります。要介護5における在宅介護は、家族の負担が非常に大きいため、施設への入居も検討してみましょう。

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■記事作成・監修 シニアのあんしん相談室
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記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)
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