筋力と脳を鍛えよう! 高齢者が歌うことで得られる効果とは
2018.11.29
以前「座りながら10分間でできる健康体操「サンライズ・リハビリ体操」」という記事で、高齢者にもできる健康体操について紹介しました。今回は、高齢者が歌を歌うことで得られる健康効果について紹介します。
歌を歌うことは、筋力や脳の機能を活性化につながります。日々の生活に歌を歌う習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
歌を歌うことで得られる効果
歌を歌うことには、高齢者にとって嬉しい効果がたくさんあります。
- ・ストレスを発散できる
歌を歌うことでストレス発散ができます。ストレスが発散されることで、自律神経や血圧が安定し、睡眠障害や高血圧が原因で起こる脳血管性認知症のリスクを軽減することができます。 - ・誤嚥防止になる
歌を歌うとき、人は自然と口を大きく動かします。唇や舌など、口周りの筋肉を鍛えることで食べ物を喉に送り込む力が強化され、誤嚥防止につながるのです。 - ・音程やリズム、歌詞を読むことなどで脳が活性化する
歌を歌うときには音程やリズムを正しくとろうとします。また、歌詞を読んだり、歌詞を思い出したりもするでしょう。音程やリズムをとったり、歌詞を読んだり思い出したりすることで脳が活性化し、認知症予防や記憶力の向上につながります。 - ・口腔環境が整う
口をたくさん動かすことで、唾液の分泌が促されます。唾液には口腔内の洗浄、抗菌、保護などする役割があり、分泌量が多ければ多いほど口腔内の環境が整うのです。
歌を歌うときのポイント
高齢者が歌を歌うことにはたくさんの効果がありますが、以下のポイントを押さえて歌うことで、より高い効果が得られたり、別の効果を得たりすることができます。
- ・友達と一緒にカラオケに行く
歌はカラオケに行って歌うという方もいますよね。その際はひとりではなく、友達数人と一緒に行くようにしましょう。また、地域のカラオケサークルなどに参加し、仲間と一緒に歌うことをおすすめします。 複数人で歌うことで、孤独感などの解消につながり、老人性うつなどの予防になります。 - ・歌詞の内容がイメージしやすい曲を歌う
カラオケでは自分の好きな曲を歌うことも重要ですが、歌詞の内容から情景などがイメージしやすい曲を選ぶことで、より脳の活性化が期待できます。
特に演歌や歌謡曲は、歌詞に使われる単語などがイメージしやすいものが多いため、おすすめです。また、若かった時に流行った曲などは感情移入がしやすく、当時のことを思い出すことができるなど、脳の機能訓練に向いていると言われています。
歌を歌うことで筋力や脳の訓練になります。誤嚥予防や認知症予防にもなるものですので、高齢者の方はぜひ歌を歌うことを日々の習慣の中に取り入れてみましょう。
ご家族の方は、高齢者と一緒にカラオケへ行くなどし、気持ち良く歌を歌える環境づくりをしてあげてくださいね。
■記事作成・監修
シニアのあんしん相談室
「シニアのあんしん相談室」は高齢者住宅の相談窓口。介護の知識に長けた専門の相談員が、納得できる施設選びをサポートします。介護ニュースでは、介護に関する最新情報をはじめ、医療や健康に関連するニュースを定期的に発信しています。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)