認知症の方をサポートする! 認知症サポーターとは
2018.11.27
近年患者の数が増加傾向にある認知症。認知症の方やそのご家族の方が安心して生活できるようにするには、周囲の方が認知症に関する正しい知識や理解を持つことが重要です。
厚生労働省は、そのような認知症に対する知識や理解を幅広い方に広げるため、「認知症サポーター」の養成を全国で行っています。
ここでは、認知症サポーターや認知症サポーター養成講座がどのようなものかご紹介します。
認知症サポーターとは
認知症サポーターとは、認知症に対する関する正しい知識と理解を持ち、認知症患者やそのご家族を支援する役割を持った人のことです。認知症サポーター養成講座を受講することで誰であってもなることができます。
認知症サポーターに求められることは特に難しいことではありません。例えば迷子になってしまった高齢者に声をかけたり警察に通報したり、毎日同じ時間に来店する高齢のお客様がいる場合に声をかけて顔見知りになったりなど、日々の生活の中で簡単にできる範囲で支援をしていきます。
現在、ボランティア団体、商店、スーパーマーケットなどで働く多くの方が養成講座を受講し、認知症サポーターになっています。
認知症サポーターに期待されること
認知症サポーターになって、どのようなことをすればいいのか疑問を持つ方も多いかもしれませんが、前項で紹介した通り、認知症サポーターに求められることは難しくありません。認知症患者やご家族に対する思いやりの心を持って行うのであれば、どのようなものであっても歓迎されます。 厚生労働省が設定している「認知症サポーターに期待されること」の項目を紹介しますので、参考にしてみてください。
- 1.認知症に対して正しく理解し、偏見を持たない
- 2.認知症の人や家族を温かい目で見守る
- 3.近隣の認知症の人や家族のために自分ができる範囲で行動する
- 4.地域でできることがないか考え、相互扶助、協力、連携などができるネットワークを構築する
- 5.街づくりを担う地域のリーダーとして活躍する
認知症サポーター養成講座について
正式な認知症サポーターになるには、「認知症サポーター養成講座」を受講する必要があります。 認知症サポーター養成講座は各都道府県や市区町村なの自治体、企業や団体などが共催で開設していますので、お住いの地域の自治体に問い合わせてみるといいでしょう。
認知症サポーター養成講座の講義内容は主に以下のようなものになります。
- ・認知症について
- ・認知症の症状について
- ・認知症の診断、治療について
- ・認知症の予防法について
- ・認知症の人と接するときの心構えについて
- ・認知症サポーターにできることについて
受講料は原則無料で、講義にかかる時間は1~1時間半が目安です。
講座を受講した人にはシンボルグッズのオレンジリングが授与され、それが認知症サポーターとして正式に認められた証となります。
認知症の方やそのご家族を支援する認知症サポーター。認知症に関する知識や理解を持った人が増えることは大変喜ばしいことです。
興味のある方はぜひ、認知症サポーター養成講座を受講してみてください。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)