有料老人ホームで医療行為は可能?老人ホーム選びをするなら確認を!
2018.4.18
介護は医療・看護などと密接な関係にあるだけに、有料老人ホームの利用を考える人たちにとっては、その施設の医療体制がどうなっているかは知っておきたいポイントかもしれません。
施設に入居する高齢者の多くは、体にいくつかの不調や不安を抱えています。入居後のことを考えれば、事前に調べておきたいものですね。
介護付有料老人ホームには看護師が常駐ところも
高齢化が進むと共に、有料老人ホームなどの施設における医療行為への期待は徐々に高まっています。
ここでいう医療行為とは、医師もしくは医師から指示を受けた医療従事者(看護師・助産師)が行う治療や処置などです。病院で通常行われる処置以外では、救急救命士の心臓蘇生、理学療法士のリハビリ、介護福祉士の健康管理、服薬管理などが該当します。
ただ、老人ホームは医療施設ではないため、施設内での医療行為は可能であるとはいえ、限定されています。その分、協力体制の内容は施設によって異なりますが、老人ホームの大半は病院と提携協力をしています。提携する医療業務の内容は主に定期健診・訪問診療で、病院によっては救急対応の受け入れや、かかりつけ医の業務を受ける場合もあります。
介護付有料老人ホームでは医療機関と協力契約を結ぶ規定があり、施設によっては看護師が24時間常駐しているところもあります(住宅型有料老人ホームも施設によって配置されている)。 これによって、迅速に看護師の手厚い医療ケアを受けられるわけです。他にも理学療法士がリハビリを担当する施設や、協力関係のある医療機関限定で入院の搬送協力をする施設もあります。
看護師が行える医療行為と介護士が行える医療行為
前述したように、有料老人ホームでは施設内の医療行為が制限されています。その中で、医師の指示を受けた看護師が対応を許可されている医療行為(医療ケア)は以下の7つです。(※設備内容によって対応可能な施設と対応できない施設がありますので確認が必要)
- (1)インシュリン注射
- (2)床ずれ(褥瘡)の処理
- (3)痰の吸引
- (4)中心静脈栄養
- (5)胃ろうなどの経管栄養
- (6)在宅酸素
- (7)人工呼吸器の管理
また、夜間に看護師が不在になる施設では、介護士が限定さらた範囲内で医療行為を行うことができます。基本的に行える医療行為は以下の9つです。
- (1)体温計による体温測定
- (2)自動血圧測定器による血圧測定
- (3)絆創膏を貼る程度の軽い傷の処置
- (4)軟膏の塗布(床ずれを除く)
- (5)湿布の貼付(麻薬を除く)
- (6)目薬の点眼
- (7)一包化された内服薬の内服介助
- (8)座薬の挿入
- (9)鼻腔への薬の噴射介助
これ以外にも、痰の吸引と経管栄養については、認定特定行為業務従事者の認定を受けた介護福祉士であれば行うことができます。
入居後の体調変化に備えてチェックしておこう
老人ホームの医療行為で大事なのは、看護師が夜間でも対応してくれることだけではありません。主治医や協力医療機関との連携がしっかり取れているかも要確認です。
今後入居する利用者は、たとえ今は健康でも、ひょっとしたら入居後に体調が変化して医療行為が必要になるケースが出てくる可能性もあります。 これから施設探しをする人は、そうしたケースも想定して施設が提供する医療行為の内容を施設選びの参考の一つに加えるのも良いかもしれません。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)