住宅型有料老人ホームへの引っ越しをする際のポイント
2018.3.2
以前「サービス付き高齢者向け住宅と住宅型有料老人ホーム 違いはどこ?」というコラムで、サービス付き高齢者向け住宅と住宅型有料老人ホームの違いについてご紹介しました。
住宅型有料老人ホームに入居する際は、入居者がそこで生活できるよう私物や家財道具を持ち込む必要があります。老人ホームへの入居に引っ越しをする際は、事前に何を持って行くのかを考えておき、早めに準備するようにしましょう。
今回は住宅型有料老人ホームに入居する際の引っ越しやその準備のポイントについてご紹介します。
住宅型有料老人ホームには何を持って行ける?
入居者が持って行きたいと思っても、住宅型有料老人ホームの居室の広さには限度があります。まずは、住宅型有料老人ホームに持ち込むことができる家具について知っておきましょう。
一般的な住宅型有料老人ホームの居室の広さは20㎡ほどです。そこにベッドが置いてあり、場合によってはクローゼットが設置されています。入居者のお体の状態によっては車いすで移動することもあるため、車いすでの移動ができる空間を確保するため、持ち込む家具はできるだけ抑えたほうがいいでしょう。
大きくても縦・横90㎝以内の家具を2つ程度にとどめておくようにします。入居者にとって愛着のあるものや使いやすいものを厳選して、持ち込むようにしましょう。
入居に最低限必要なものは?
入居先のホームの規定によっては、持ち込めるものと持ち込めないものとが定められていることがあります。事前にホームに確認して、何を持ち込めるのか確認しておくようにしてください。
住宅型有料老人ホームに入居する際に最低限必要なものというものがあります。入居の際に最低限持ち込まなくてはいけないものは以下の通りです。
- ・衣類(普段着、外出着、それぞれ上下数枚程度)
- ・タオル
- ・シーツ
- ・洗面用具(歯ブラシなどの消耗品は入居後に入居者が購入します)
- ・車いすや杖(使っている場合)
- ・整理タンス
- など
また、一般的に持ち込めないものには以下のようなものがあります。
- ・火器類
- ・刃物
- など
家に残った家具や私物について
入居者がご家族と一緒に住んでいるのであれば、家具などをご家族が使い続けることが可能ですが、入居者が一人暮らしをしている場合は、入居者が住んでいた家にある家具や私物の処分するのかどうかについて決める必要があります。処分するのであれば、入居と同時に「今後必要になりそうなもの」と「不用品」に仕分けし、荷物を整理するようにしましょう。
まだ使えそうなものや、思い出の品など、捨てるに忍びないものについては、ご家族が引き取り、捨てたくないけど引き取ることもできない大きめの家具(テーブルやソファなど)は、トランクルームに預けていつでも持ち出せるようにしておくと良いでしょう。
入居者の家具や私物を整理しておくことで、あとあと遺品整理を行わなければならなくなった場合に、負担を軽減することができます。
入居者の家具や私物の整理は骨の折れる作業ですので、入居者とご家族で相談しながら行うようにしましょう。
住宅型有料老人ホームに入居する際に行う引っ越しは案外重労働です。できるだけ早めに準備に取り掛かるようにすることで、入居がスムーズに進みます。家具類を持ち込む際は引っ越し業者に依頼したほうがいいといったケースもありますので、業者への依頼も視野に入れて準備するようにしましょう。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)