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勘違いに要注意?目的が異なる特養(特別養護老人ホーム)と老健

2017.12.27

以前、「特別養護老人ホームとは?入居にかかる費用ってどれくらい?」という記事で、特養に入居する際にかかる費用についてご紹介しましたが、入居先を決めるためには、それぞれの介護施設がどのような特徴を持っているかを知ることが大切です。 特に特養同様に、介護サービスを受けることができる介護老人保健施設(以下、老健)との違いは分かりにくく、特養と老健のどちらがより適切な入居先なのか判断に困ることもあるでしょう。
ここでは混同しがちな特養と老健の違いをご紹介します。

特養(特別養護老人ホーム)とは

特養は、入居者が介護を受けつつ、生活することを前提にした介護福祉施設です。要介護認定を受けた65歳以上の方が身体介護や生活支援を受けて居住するもので、終身利用が可能になります。
利用者はそこで生活を送ることになるため、生活に必要なサービスや設備が整えられていることが特徴です。

老健(介護老人保健施設)とは

老健は、入居者が介護を受けつつリハビリをしたり看護を受けたり、その他自宅復帰のための支援を受けたりすることを目的にした介護福祉施設です。基本的に要介護認定を受けた65歳以上の方が一定期間入居することを前提にしており、入居できる期間に期限(原則3か月)があります。
病院と特養の中間に位置する施設であると言えるでしょう。

特養と老健の違い

では、特養と老健の違いを、ポイントごとに紹介していきましょう。

【入居条件】

入居条件は、特養、老健ともに原則「自宅での生活が難しい要介護高齢者」となっています。
しかし特養は長期入居を前提とした施設になりますので、老健と比べると入居者の要介護レベルの基準が高く原則要介護3~5の方が対象になっています。
老健は自宅復帰を目指す方に向けた短期入居のための施設で、対象要介護レベル1の方から入居できます。

【サービス内容・設備】

特養は、入居者が生活をするための施設になりますので、サービス内容や設備が「施設での生活を支える介護」をするためのものが中心になります。食事や入浴、排せつなどの日常生活の介護をするサービスをおこない、居室、浴室、トイレ、食堂など生活に必要な設備が充実しています。
老健は入居者の自宅復帰を支援するための施設です。サービス内容も「看護やリハビリ」に重点を置いた介護になります。設備も居室や浴室などのものに加えて、リハビリのための施設が充実しています。

【入居期間】

特養と老健の大きな違いのひとつが、入居できる期間になります。
特養は基本的に終身利用を前提にしているため、一度入居したら退去する必要はありません。看取り介護に対応している施設も多くあります。
老健は自宅復帰を目指す施設ですので、時期が来たら退去しなければなりません。プランに沿った看護・介護 が行われ、原則的に3か月ごとに自宅復帰が可能かどうか検討します。自宅復帰が可能であれば退居することになり、終の棲家としての利用はできません。

ほかにも特養と老健の細かな違いがありますので、以下に表でまとめておきます。

特養老健
居室面積 10.65㎡以上 8㎡以上
費用 入居一時金:なし
月額費用の平均:8~13万円
入居一時金:なし
月額費用:9~20万円
入居の難易度 入居待機者が多く入居に期間を要することがある 3か月ごとに退去者が出るたえ、特養と比べると入居しやすい

特養と老健の違いを簡単にまとめると、前者が長期入居を前提とした介護施設で、後者が自宅復帰を目増すための介護施設ということになります。
両者の違いをしっかり把握し、入居者にとってふさわしい施設を選ぶようにしましょう。

【「介護老人保健施設(老健)」に関する記事はこちら】

【「特別養護老人ホーム」に関する記事はこちら】

■記事作成・監修 シニアのあんしん相談室
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記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)
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