夜間対応型訪問介護とは? 利用するメリットや料金について
2017.10.25
一人暮らしの高齢者や、老老介護をしながら過ごす夫婦の中には、日々の暮らしに不安を抱えている方が多いかもしれません。特に夜間は、昼間以上にそれを感じるはずです。
こういうとき大いに助かるのが、24時間体制で見守ってくれる地域密着型の介護サービスでしょう。ここでは夜間対応型訪問介護についてご紹介します。
夜間対応型訪問介護のサービス内容は?
夜間対応型訪問介護は、利用者が24時間安心して生活できるよう対応する地域密着型サービスです。 具体的には、ホームヘルパーが夜間に定期的に巡回して訪問介護サービスをします(定期巡回)。夜18~朝8時の夜間帯にヘルパーが訪問して、排泄介助、食事の世話、安否確認などを行います。
夜間以外にも、利用者の希望するタイミングに合わせて介護サービスに訪れたり、オペレーションサービスで通報してきた利用者に対応したりします(随時対応)。夜間に体調が悪化した際などの危急時にヘルパーに連絡して、救急車の手配や介助などのサービスが受けられます。
これらのサービスの対象となるのは要介護1以上の認定を受けた人からで、要支援の人はこのサービスは受けられません。
メリットは「安心感」
次に、夜間対応型訪問介護のメリット・デメリットを考えてみます。
メリットはやはり何といっても「安心感」でしょう。要介護認定を受けている人の中にも一人暮らしの高齢者は多く、安否確認は一番の安心の種です。また老老介護の世帯で細部まで面倒が見られないという場合や、残業で毎週金曜日が遅くなる…という場合にスポットで利用できることは何よりも心強いでしょう。定期巡回によるサービスも嬉しいものですが、万一の際に心の支えとなってくれるのは大きなメリットといえます。
それに対するデメリットですが、強いて挙げるとすると、料金システムでしょう。
夜間対応型訪問介護の費用は、基本料金が1ヶ月当たり1962円です。定期巡回は1回につき736円で、随時訪問はヘルパーが1人で訪問する場合は1回1120円、2人で訪問する場合は1回1508円となっています。
ここまではすべてオペレーションセンターを設置している場合の費用で、設置していない場合は1ヶ月あたり5,334円となります。
※1単位10円で2割負担として計算していますので、ご注意ください。
サービスとしては大変有益で利用者を助けてくれますが、1回利用するごとに料金が加算されますので、あまり無計画にサービスを活用して、後で大いに慌ててしまった…なんてことのないようにしましょう。
事業者との契約時にチェックすべきことは?
夜間対応型訪問介護のサービスを受ける際、ケアマネージャーに相談してケアプランを作成してもらい、事業者と契約します。
前述したとおり、夜間対応型訪問介護を利用するメリットは安心感。 サービス利用を開始する前に、その事業者に任せて本当に安心出来るか確認するようにしましょう。
例えば契約時のサービス内容に関する説明や、キャンセル時の対応などが、十分かどうかだけでも見えてくることがあります。また身近に利用している人がいる場合は、サービスの質など評判を聞くのも良いでしょう。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)