看護小規模多機能型居宅介護とは?小規模多機能型居宅介護との違い
2017.10.13
在宅介護を続ける家庭のいろいろな悩みを軽減できるように、様々な介護サービスが存在します。そしてそれらは利用者のニーズに応えるべく、年年歳歳内容を進歩させています。
看護小規模多機能型居宅介護もその一つ。名称が長くてよく分からないと思ってしまいますが、実はカバー範囲のとても広い、便利な介護サービスです。
在宅介護に不安はつきもの…でも大丈夫!
入院生活を終え、在宅での介護生活に移行する利用者を見守る家族にとって、「医療面でスムーズな移行はできるだろうか」「病状が不安定になったり、万一終末の看取りが必要になったりしたときの対応はどうしよう」「介護レスパイトの時間は支障なく取れるだろうか」など、心配の種はいくつもあることでしょう。
そうした医療面を含む、居宅介護の悩みを抱える人たちを支援するサービスが、看護小規模多機能型居宅介護です。
メリットの多い看護小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護は、2012年(平成24年)4月にスタートした比較的新しい地域密着型サービスです。主に利用される通所介護を中心に、短期入所生活介護(ショートステイ)や訪問看護などのサービスも必要に応じる形で受けられる仕組みです。
当初「複合型サービス」の名称が使われていましたが、「よりサービス内容が利用者にも伝わりやすいように」と、3年後の2015年から現在の名称に改められました。
この看護小規模多機能型居宅介護には、いくつものメリットが挙げられます。
一つの事業所と契約すれば、通い(通所)・泊まり(ショートステイ)・自宅介護および看護(訪問介護と訪問看護)といったサービスが一体的に利用できますし、情報連携がしやすくなることで体調や家族の生活スタイルに応じた利用も可能になり、家族の介護負担も軽くなります。
さらに、要介護度に応じたサービスプランが立てられる柔軟性もあるうえ、医療管理や最期の看取りに対する不安も無くなります。
ただし複数のサービスを一つの事業所が対応しますので、ケアマネージャーは施設内の人と交代してもらうことになります。よりスムーズな介護をするためには、これも必要なことでしょう。
小規模多機能型居宅介護とはどこが違う?
ところで、看護小規模多機能型居宅介護と名前の似ているサービスに、「小規模多機能型居宅介護」があります。これはどう違うのでしょうか?
小規模多機能型居宅介護については、以前「小規模多機能型居宅介護 まるで在宅介護の救世主?」でも解説した通り、利用者の希望に合わせて「通所」「泊まり」「訪問」の3種類を一度に利用できます。看護小規模多機能型居宅介護ではこれに「訪問看護」の要素が加わることで、医療面の不安が払拭されました。
もちろん、小規模多機能型居宅介護を利用するよりも費用は上がりますが、医療面も考慮されるのは、安心感が全く違いますね。
なお、居住する市区町村の施設または介護事業所を利用するのが原則なので注意してください。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)