エンディングノートは何を書いたらいいの?遺言書との違いと書き方
2017.6.21
自分にもしものことがあったときのためにと、「家族に何かメッセージを残しておこう」と考えたことはありませんか?
そのような伝えたいこと・残しておきたい言葉をまとめたノートを、「エンディングノート」と言います。今回はエンディングノートについてご紹介します。
エンディングノートには何を書く?
エンディングノートでは、書く内容は人によって様々です。家族や友人に対するメッセージや葬儀に関する希望、財産に関する情報などを残すことが一般的です。
財産について記入されることがあるものの、遺言書のように法的拘束力がないため注意しましょう。エンディングノートに書いてあることに従わなくても罰則は発生しません
エンディングノートを作っておいた方がいい
エンディングノートが用意されていれば、もしものことが起きても家族へ言えなかったメッセージを伝えることもできますし、家族はノートを参考に対処することができます。
高齢になると、認知症などによって物忘れが増えることもあります。認知症が進んでしまったときのために、親しい友人の連絡先を残しておくことで、自分の状態を友人に知らせることができます。
- ・保険の内容と書類の場所
- ・介護が必要になった際の希望
- ・重病になったときの延命処置の希望
- ・葬儀の際の希望
作成のタイミングと内容
エンディングノートには規定された書式はなく、自由に書くことができます。また、エンディングノートは「いつ・何歳になったら書く」というのではなく、思いついたときに書ける項目から埋めていくのがポイントです。
最近では自分のことについてまとめたり、楽しかった旅行や思い出の場所を記録したりなど、遊び心があるものも増えてきています。
一般的なエンディングノートの内容を紹介します。
■ 自分について
- ・名前
- ・生年月日
- ・住所
- ・現在かかっている病気、病院
- ・緊急連絡先
- ・保険証や年金手帳など、重要書類の保管場所
- ・家族の名前など(家系図)
■ 親族・友人について
- ・親類や親しい友人のリスト
- 住所や電話番号も記入し「入院報告・葬儀報告の有無」までまとめておきましょう。 いつ、どんな経緯で出会ったかも書いておくと家族は対応しやすくなります。
■ 治療・介護について
- ・介護が必要になったときの希望について
- ・延命治療、終末医療の希望について
- ・臓器提供や検体について
- お身体状態によっては、意思表示ができなくなる場合も考えられます。状況に応じて自分がどうしてほしいかを、記入しましょう。
■ 死亡後のことについて
- ・葬儀の希望
- 形式や費用、友人への連絡などを記入しましょう。
- ・お墓や法事について
- ・財産と相続関係について
- ・遺言について
- 遺言はエンディングノートと異なり法的拘束力があります。こちらも用意しておきましょう。
- ・保険について
- ・家族や親類へのメッセージ
- ・友人やお世話になった方へのメッセージ
- ・愛する人達との出会いや出来事(思い出)
■ 最後に伝えたいこと
エンディングノートでは、最後に自分の人生を振り返って自分史を書くのがおすすめです。 自分史や家族との思い出を記入すると、死ぬまでにもう一度行きたい場所などをリストアップすることができます。
元気に活動できるうちからエンディングノートを作成しておくことで、今後の目標ができて生活にハリが生まれるでしょう。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)