高齢者のインターネットトラブル! いくつかの事例を紹介!
2017.2.1
今では当たり前のようにあるインターネット環境は、非常に便利な反面、注意しなければいけない危険な一面も秘めています。最近では、高齢者がその被害者になってしまうケースが多々あります。 ここでは、高齢者が関わるインターネットトラブルの事例をご紹介します。
インターネット通販によるトラブル
「インターネットで買い物をしたけれど商品が届かない」という通販詐欺や「届いた商品が写真と違う」「偽物の商品が届いた」などのトラブルが多いと言われています。
最近では、「SNSサイトの広告(バナー)をクリックしたら、化粧品購入ページに進んでしまい、(不当な)請求が表示された」といったケースや、「パソコン操作中に“ウイルスに感染した”といったメッセージが表示されて、その場でウイルス対策ソフトの購入サイトへ移動させられた」などの相談を寄せる高齢者が増えています。
架空請求によるトラブル
インターネットは、人目につかず自宅で買い物ができるという点から、出会い系サイトやアダルトサイトに関する相談も多いのだとか。
「動画の再生ボタンをクリックしたら、突然会員登録されて料金請求画面が表示された」といったことや、「身に覚えのないサイトから利用料の支払い請求がメールで通知された」など、実際に利用していない方の不安をあおって支払いを要求する手口が増えています。
また支払う際には足がつきやすい銀行振り込みではなく、ギフトカードを購入させてカード番号を電話などで伝えさせるという方法が2015年より流行し、現在も多用されています。支払いを求められた際、ギフトカードの購入を指示されたら、詐欺の疑いを持つようにされたほうが良いでしょう。
スマホの普及と高齢者のインターネットトラブル
最近では、高齢者もスマートフォンを使用することが一般的になりました。こうしたスマホの普及に伴い、消費生活センターに対して、スマホを利用する高齢者から相談が寄せられることが多くなったとされています。今後も、高齢者層においてスマホユーザーの増加が見込まれるため、インターネットトラブルに関する相談件数は、さらに増えることが予想されます。
トラブルに遭ったとき対処法
インターネットでトラブルに遭った場合は次の番号に相談してみましょう。
・消費者ホットライン『188(いやや)』
各地の消費生活センターに直接相談することもできます。 188が繋がらない場合はバックアップ相談【03-3446-1623】(平日のみ)を利用してみてください。
・国民生活センターお昼の生活相談窓口(平日11時から13時)【03-3446-0999】
・警察庁に相談する
インターネットトラブルに対応する窓口が設けられています。
https://www.npa.go.jp/cybersafety/
インターネットトラブルを予防するには?
トラブルを予防するためには、以下のような行動を取ることが大切です。
- ・危険なサイトには近づかない
- ・不安に思ったら誰かに相談する
- ・ブラウザで危険なサイトを開かない設定(フィルタリング)をする
- ・通販サイトなどの運営会社が信用できるか確認(検索)する
自分では難しいいう場合は身の回りの人に相談しましょう。
また、自分の意図しないタイミングで利用料や登録料を請求するページが開いた場合、かなりの確率で詐欺だと考えられます。運営元に電話で確認するとかえって相手の調子に押し負けてしまう恐れがあるので注意しましょう。この場合は、家族や国民生活センター、警察に相談しましょう。
高齢者の方の中には、自在にインターネットを利用される方もいます。ですが、システムや流行している詐欺などの知識がまだまだ浅い場合も多く、トラブルに遭いやすい傾向にあります。
また高齢者を狙った電話・訪問販売も多く「光回線を契約すれば、インターネット代が必ず安くなる」などと言った、半ば強引な勧誘も珍しくありません。
インターネットで被害に遭わないためにも、インターネットのシステムや支払い義務が発生する状況、流行している詐欺の手口などについて知っておく必要があります。
そのためにも今回の記事で紹介した内容を参考にして頂ければと思います。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)