何歳になってもおしゃれしたい! 高齢者のファッションの選び方
2017.1.6
人間誰しも、おしゃれをすると気持ちが前向きになるものです。
しかし、年齢とともに身体をうまく動かせなくなり、以前と同じようにおしゃれをすることが難しい、という人も少なくないのではないでしょうか?
ここでは、高齢の方でもおしゃれを楽しめるファッションの選び方をご紹介します。
体型の変化による服の選び方
・下腹部が出てきた場合
下腹部が出てくると、ウエストの落ち着く位置が変わります。
そのため、ウエストが上がり、前裾がつりあがってしまうので要注意です。
この場合、綿素材のワンピースや、薄手のスウェット生地がおすすめです。適度な厚みのある生地は着ぶくれすることなく、お腹周りをスッキリと見せてくれます。
・胴回りが大きくなる
胴回りとは腰部分の一番太いところを指します。胴回りが大きくなると、パンツなどが窮屈になってしまうため、ひと回り大きなサイズの服を選んでしまうことも多いのではないでしょうか?
自分に合っていないサイズの服を着用すると、せっかくのアイテムもオシャレに見えなくなってしまうかもしれません。
対策として、ウエスト部分にゴムの入ったパンツを選んでみましょう。 また最近では腰が曲がった方でも、履きやすいタイプのパンツも売られているので、そうしたものを利用されることもおすすめします。
身体能力の変化による服の選び方と工夫
・手先の細かい動作が難しい場合
高齢になると手先を動かしにくくなることがあります。指の動きが鈍くなると、小さなボタンを付ける動作にも苦労してしまうことでしょう。
そうした方は、服を選ぶ際、大きめのボタンを使っている服を選ぶようにすることをおすすめします。 元々持っている服のボタンが小さい場合は、ボタンホールを大きくして大きなボタンに付け替えたり、生地の裏にマジックテープを使用したりすると着やすくなりますよ。
・腕や肩が上がらない、後ろにまわりにくい場合
腕が上がらない場合は、ワイシャツのような前空きタイプの服を選びましょう。 また袖を通す動作も難しい場合は、アームホールや袖口が大きいものを選ぶと良いでしょう。 Tシャツなど首を通す服の場合は、襟ぐりが深いものを選ぶのがおすすめです。
現在、気に入ったジャケットがあるなどの場合は、背中にファスナーを付けて着用後に身近な人に下げてもらうと、アームホールが前に回りやすくなるため着脱がスムーズになり、そのままオシャレを楽しむことができます。これは車いすの方にもおすすめです。また、袖口にファスナーをつけて広がるようにし、腕を通しやすくするのもおすすめの方法です。
高齢者がおしゃれをするポイント
高齢者は姿勢や体型の変化、動作領域の変化によって着ることができる服に制限が生じることがあります。それに合わせて着やすい服を選ぶというのは確かに大切なことですが、それではファッションの幅が狭まってしまうこともあります。
やはり、自分が着たいと思った服を選ぶのが基本です。そしてその服を着るのが難しい場合は先に紹介した工夫を施してみましょう。
おしゃれのポイントは「自分が着たいと思った服を着ること」です。もし着脱が難しい場合はここで紹介した工夫を実践してみてくださいね。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)