老人ホームの介護のレクリエーションって何をする? 入居者の反応や効果は?
2016.10.19
特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームのことを調べていて、サービスの一つに「レクリエーション」と書いてあるのを見たことがある方は多いでしょう。レクリエーションとは具体的に何を行うのでしょうか? また何のために行っているのでしょうか?
実は入居者にとって、とても大切な時間なのです。
レクリエーションって何をする?
老人ホームでよく行われるレクリエーションを、ここでは
・体を使うレク
・頭を使うレク
この2つに大きく分けて紹介します。
体を使うといってももちろん激しい運動はせず、足が不自由な方や車椅子に乗っている方も参加できるものが多いです。例えば小さいボールを使って玉入れ、ボールを的めがけて投げて誰が一番近いか競うゲーム、またモグラたたきなどもあります。
これらは個人で行うゲームですが、皆で力合わせて行うレクもあります。例えば、小さいコートを簡易的に作り風船を使ったミニボレーボールや、皆で音楽に合わせて簡単なダンスを送るなど。
クイズや簡単な読み書き計算をする施設が多く、中には囲碁や将棋、麻雀ができる施設もあります。これも難しすぎると逆にストレスになってしまうので、入居者に合わせた適度なレクをスタッフが提供してくれます。 また頭を使うというよりもゲーム感覚で、連想ゲームやジェスチャーゲームなどもありますね。
レクリエーションの効果
体を使ったレクで表れる効果のうち、第一に考えられるのは体力向上やリハビリ効果です。
レクがないと1日ほとんど動かない、なんて人も少なくありません。そうするとどんどん体力が落ちてしまい、病気になりやすくなってしまいます。
頭を使ったレクの効果のうち、最も嬉しいのは認知症の予防です。自然と考える機会が増えたり、読み書きなどであれば漢字を思い出したり改めて覚えたりするので、何もしない人と比べたら認知症予防の効果ははっきりと出ているといえるでしょう。
介護施設が退屈に感じてしまう人も当然います。家族の方にとっても、会いに行くたびに暗くなっていたり口数が減っているのを見るのは耐え難いものです。
そんな方にとってゲーム感覚でレクをすることは、日々を生き生きと暮らすことにも繋がります。
実際の入居者の反応は……?
実際に入居された方の声を聞くと、多くの方がレクリエーションを楽しんでいます。「今日のレクは何だろう? 明日は何だろう?」と楽しみに思っている人も少なくありません。介護施設のサービスのうち、レクリエーションというのは家族にとってはあまり重要とは感じないかもしれません。しかし、実際に施設に入る方にとっては病気や認知症の予防・日々を楽しく過ごす上で、とても大切です。
今後の施設選びの参考にしてみてください。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)