【緊急対応】介護家族が知っておきたい高齢者転倒時の対応について
2016.7.29
年齢を重ねると下半身の筋肉が弱くなり、歩行が不安定になりがちです。そうなってしまった時に一番気を付けたいのが転倒です。
転倒した拍子に骨を折ってしまい、要介護レベルになったり寝たきり状態になってしまったりというケースがあります。
それだけ転倒は、高齢者の健康を大きく害する可能性があるのです。
しかし転倒してしまっても、正しい対処方法を行うことで救われるということもあります。今回は高齢者が転倒した際の対処法について、見ていきましょう。
転倒の際は身体を調べる
高齢のご家族などが転倒した場合には、まず打ってしまった身体の部位などを確認しましょう。腕や足を打った場合には、大きく腫れていたり継続的な痛みがなければ、様子見で大丈夫です。
ですが、頭を打ったと思われる場合には注意が必要です。頭の場合、特に目立った外傷がないから と放っておいてはいけません。
外傷がなくても脳が傷つき、脳内出血が生じている可能性があるからです。
特に注意すべきなのは転倒後48時間以内だと言われています。転倒後に「吐き気」「ろれつが回ってない」「歩行状態がおかしい」といった症状が見られる場合には、脳が何かしらのダメージを負ってしまった可能性があります。
頭を打った際は、病院で検査を受けることをオススメします。
転倒の多い場所
高齢の家族などの転倒を防ぐには、転倒しやすい場所を把握することが大切です。ここでは、自宅と屋外に分けて簡単に紹介していきます。
【自宅の場合】
高齢者が自宅内で転倒する場所として最も多いのが庭 です。統計によれば、転倒した60歳以上の方の中で40%近くの方が庭で転倒したというデータがあります。他には居間や茶の間・玄関・階段の順に転倒が多くなっています。
【屋外の場合】
転倒の可能性は、もちろん屋外でも起こりえます。特に屋外で転倒しやすい場所は歩道上が多く挙げられています。他にも、建物の敷地内や階段などで多いというデータもあります。
転倒防止のための「ぬかづけ」
転倒を防止するために注意すべき場所を覚えるための言葉があります。それは「ぬかづけ」です。
- ぬ = 濡(ぬ)れている場所
- か = かい段・段差がある場所
- づけ = 片づけ(づけ)ていない場所
このような場所では、手すりや固定されたものをしっかりと掴んだり、それとなく掴むように誘導しながら 、移動されることをオススメします。
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記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)