誤嚥（ごえん）を防ぐ　食事の時に気をつけたい3つのポイント

誤嚥性肺炎（ごえんせいはいえん）にかからないために

高齢者の肺炎の70％以上が誤嚥に関係していると言われています。（参考：超高齢社会における誤嚥性肺炎の現状）
肺炎は死に直結しかねない恐ろしい病気ですから、注意が必要でしょう。
誤嚥性肺炎は食べ物や飲み物による誤嚥のほか、夜寝ている時に口の中で繁殖した細菌を誤嚥してしまったり、嘔吐などによる胃液が食べ物と共に食道を逆流しておこることもあります。
そこで、誤嚥を少しでも防ぐために、食事の時に気をつけるべき3つのポイントをまとめてみました。

食事の時に気をつけるべき3つのポイント

【ポイント１】姿勢

食事の時はできるだけ椅子に腰掛けましょう。

椅子の座面に浅く腰掛けて、両足を床にしっかり付け、体が椅子からずり落ちない体勢にすると、自然と誤嚥の起きにくい前かがみ姿勢になります。

車いすに座ったまま食事を取る場合は、フットレストから足を床におろし、足で床に踏ん張る状態にすることで前かがみ姿勢になれます。

ベッドの場合は、上半身を直角に起こせる場合はベッドの角度を上げて背もたれ状態に近づけます。直角に起きられない場合は30度だけ起こします。

【ポイント２】口腔ケア

食前・食後に口の中がきれいな状態であるかを必ず確認しましょう。

食前には義歯が取れていないか、異物が入っていないか、口内が渇きすぎていないかなどを確認し、食後には歯磨きと口ゆすぎを行って、口腔と咽頭を清潔に保ちましょう。
食後にお茶を飲むと衛生上効果的です。

【ポイント３】食事内容

自宅で食事を作る際は、食べやすいように細かく切ったり、通常の食事よりも柔らかくなるまで煮たり、とろみをつけて飲み込みやすくするなどの工夫が必要になります。
具体的には

などの工夫をしてみると良いでしょう。

誤嚥を防ぐための食事を自宅で作るとなると様々な工夫が必要です。
自分で作るのが大変という方は「高齢者向けの宅配弁当」を活用してみることもおすすめです。
高齢者向けのため、スーパーやコンビニで並ぶお弁当よりも柔らかく調理がしてあり、栄養面もしっかりと考慮されています。ムース食など介護食などの取扱いもあります。
まずは、無料で資料を請求してみてはいかがでしょうか。

心配りのある介護を

食事を摂ることが高齢者にとって大変な作業であることは、周囲からは気づきにくいもの。介護側の心得として忘れないでください。
あくまで自力で食事をすることを目標に、見守りながら要所要所で「手伝いますか？手伝おうか？」などの声掛けをしましょう。介護者のきめ細かい心配りが誤嚥の予防には大切なのです。