健康寿命という考え知っている? 健康管理ができていない方へ
2016.6.24
「長寿の国と言えばどこか?」と聞かれて、日本を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。実際に日本は「長寿の国」ですが、次に「健康な国はどこ?」と聞かれると、日本を思い浮かべる人は先程の問いに比べて減るでしょう。今回は寿命は寿命でも、「健康寿命」について説明いたします。
「平均寿命」と「健康寿命」の驚くべき差
貴方はいつも正しい食生活を送っていますか?また仕事に追われる余り、ついつい体を動かすことを怠ってはいませんか?またご家族や仕事場の同僚など、周囲にもしそのような健康管理が苦手なタイプの人がいたら、忠告してあげましょう。
近年、健康意識の高まりと共に「健康寿命」の認識もだいぶ浸透してきました。健康寿命とはその名の如く、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間」を指します。2013年度の厚生労働省発表のデータでは、日本人男性の平均寿命が80.21歳なのに対して、健康寿命は71.19歳。同じく日本人女性の平均寿命が86.61歳なのに対して、健康寿命は74.21歳。(参考:健康日本21(第二次)各目標項目の進捗状況について)
平均寿命と健康寿命の間に、これほどの差があるというのは驚きですね。
静岡は「健康寿命」王国
日本は世界一の長寿国になりましたが、世界保健機構が発表した「世界の健康寿命ランキング」によると、世界で最も健康寿命の長い国はシンガポールで、平均寿命が83歳、健康寿命は76歳だったそうです。日本はそれに次ぐ世界第2位でした。
一方、国内の都道府県別ランキングに目を向けると、平成22年の時点では健康寿命の長い上位3県は男性が1位・愛知県(71.74)、2位・静岡県(71.68)、3位・千葉県(71.62)。女性は1位・静岡県(75.32)、2位・群馬県(75.27)、3位・愛知県(74.93)で、男女とも静岡県が上位にランクインしていました。平成25年のデータでは,男性の健康寿命は1位・山梨県(72.52)、2位・沖縄県(72.14)、3位・静岡県(72.13)。女性は1位・山梨県(75.78)、2位・静岡県(75.61)、3位・秋田県(75.43)で静岡県と山梨県が上位となっています。
健康寿命を延ばすのは日頃の積み重ね
高齢になって足や腰などの運動器に障害を持つことは、寝たきり状態になって自立度が低下し、要支援・要介護状態に直結します。
そうならないためにも、若いうちから将来を意識した日常生活を過ごすことは大切です。足腰が衰えないよう適度に運動したり、将来骨粗鬆症にならないようバランスのとれた栄養素の高い食事を摂ったりと、貴方の心掛けと日頃のちょっとした積み重ねがあれば、健康寿命はきっと延ばせるはずです。
参照:世界の統計2015 参照:「健康寿命の縮小」の評価について 参照:健康寿命の指標記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)