住宅型有料老人ホームの選び方 その設備・サービス本当に必要?
2016.6.10
住宅型有料老人ホームでは、介護付き有料老人ホームとは違い、必要に応じた訪問介護サービスを受けることができる施設です。そのため、比較的自由度が高く人気ですが、その分施設選びには十分注意が必要です。今回は住宅型有料老人ホームの施設選びをする際のポイントを説明します。
介護保険を利用してできることは…
住宅型有料老人ホームは、必要に応じて外部の介護サービスや医療サービスを利用することで介護が受けられる施設です。 入居者の選択により、介護保険を使って車いすなどの福祉用具をレンタルできたり、リハビリ業者や外出時の付き添い係(いずれも有料)を利用したりできます。 ただし、設備の充実度は施設によって異なり、介護度によっては入居できない施設もあるなど受け入れ体制がまちまちですから、入居前にきっちり確認しておくべきでしょう。特に医療処置が必要な入居者の場合、設備の確認は必須です。
その設備必要?不要?
住宅型有料老人ホームでは、施設によって設備の充実度が異なるため、それを元に施設選びをする方も多いでしょう。 反面、「これは将来使わないのでは?」という設備の選択は経済的に負担になります。 浴室を例に考えてみましょう。居室に浴室を希望した場合、入浴時の水道代は自分持ちとなり出費がかさみますが、施設内の共用の入浴スペースを使えば支払いは不要です。さらに将来介護度が重くなれば、居室の浴室は無用の長物になりかねません。 キッチンも同様です。施設共用の食堂を利用すれば水道光熱費の負担を考えずに済みます。仮に入居時「自分で料理がしたい」とキッチン付きの居室を希望しても、後々無駄になる可能性もあるわけです。
将来を考えた選択をしましょう
大切なのは、自分の予算と「将来」を総合的に見越して判断してゆくことです。 設備を整えれば、当然費用は高くつくため、将来的に利用頻度が減ると予想できるものは、あえて始めから選択しないことが賢明でしょう。 また、介護のオプションサービスは個々に費用がかかります。もし今後介護度が重くなって、気がつくと介護保険の限度額を超えて利用していて予定外の高額になってしまった…なんてことのないよう、十分なプランニングが必要なのです。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)