神奈川県に老人ホームが多いのはなぜ?
2016.4.22
全国47都道府県の中で、最も老人ホームの施設数が多いのが神奈川県だということをご存知でしたか? 比較的高齢化率が低くなっているにも関わらず、なぜ神奈川県にはたくさんの老人ホームが存在しているのでしょうか。 神奈川県の高齢者事情と、神奈川県の老人ホームの特徴について見ていきましょう。
神奈川県の高齢者事情
神奈川県の公式ホームページによると、2015年1月1日現在の神奈川県の高齢化率は23.4%と、全国平均の26.2%に比べると多少低くなっています。 しかし内閣府の予想では、2040年の高齢化率は35%まで上がると予想されており、将来的に神奈川県民の3人に1人が高齢者になると考えられているのです。 この現状を踏まえた上で、続いては神奈川県の老人ホーム事情について見ていきましょう。
神奈川県に老人ホームが多い理由
「社団法人全国有料老人ホーム協会」が平成25年3月に発表したデータによると、神奈川県の有料老人ホームは568施設と、全国で最も多い施設数を誇っています。 しかも、そのうちの半数以上は横浜市と川崎市に集中しているのですが、なぜ高齢化率が低いにも関わらず、これだけの老人ホームが存在しているのでしょうか。 大きな理由の1つとしては「交通網の利便性」が挙げられます。 横浜市や川崎市は都心から近い距離にある上に、JR線や東急線といったさまざまな路線が通っているため、東京へ行き来がしやすくなっているのです。
神奈川県の老人ホームの特徴
神奈川県の老人ホームの特徴として「改装型の老人ホームが多い」ということが挙げられるのですが、これも横浜市や川崎市に老人ホームが多い理由と深い関係があります。 近年では新しく老人ホームを作る際に新築で一から建てるのではなく、使われなくなった「会社の独身寮」を改装して施設化するケースが増えています。 老人ホームの運営会社が施設として使える建物を探している中、東京へのアクセスがしやすい横浜市や川崎市には使われなくなった独身寮が数多く存在していたため、それらが次々と老人ホームへと改装されていきました。 これらの改装型の老人ホームは設備面が新築に比べて若干劣る一方で、アットホームな雰囲気を重視している施設が多くなっています。 ちなみに神奈川県の老人ホームの入居費用は、入居一時金が300~500万円、月額利用料が15~18万円と平均的となっています。
神奈川県の老人ホームは東京に住む家族にもオススメ!
前述の通り横浜市や川崎市は都心からのアクセスが良いため、東京都にお住まいの高齢者の方の入居先としてもオススメです。 東京都の老人ホームよりも費用が安いところが多いですし、東京に住む家族の方が面会に行くのにもそれほど不便さは感じないはずです。 入居先の老人ホームをお探しの際には、ぜひ神奈川県の老人ホームも候補に入れてみてください。
記事監修:老人ホーム入居相談員(介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパー2級、宅地建物取引士、認知症サポーター)